英日翻訳ソフト=チューニング・メルマガ【No.164】

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   英日翻訳ソフト = チューニングすればこんなに良くなる!

     No.164  2011.11.03   http://www.aptransways.net/
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バックナンバー → http://www.aptransways.net/mmagtop.htm


読者の皆様、ご購読ありがとうございます。
メルマガ発行者の kawa です。


今回の例文は IT 関係の技術文で、コンピュータのマニュアルなどで
見かけそうな例文です。


今回の例文とその目標訳
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

【例文】

The report generation dialog lets users quickly look at a series
of different reports about similar or widely differing parts of
the data processing system.

【目標訳】

レポート作成ダイアログにより、ユーザーはデータ処理システムの
類似している部分またはかなり異なる部分についての一連のさまざまな
レポートをすぐに見ることができます。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

上の例文を翻訳ソフト(L社製)の初期設定で翻訳すると、次のような
訳文が出力されました。


【初期設定での翻訳結果】

「報告世代ダイアログはユーザーに速くデータ処理システムの類似か、
あるいは広く異なった部分についての一連の異なった報告を見させます。」

△△ ほとんど意味不明です。


この例文の場合、無生物主語で始まって動詞の let 以降に何ができるかを
記述しています。英語ではよく使われる構文で、マニュアルなどの技術
文書でもかなり頻繁に見かけます。

この let と同じような使い方をする動詞に、他にも、enable、allow、
permit などがあり、やはり技術文書でよく使われます。


とりあえず訳語の問題を解消するために、以下の単語(複合語)を
ユーザー辞書に登録します。


∇∇∇

report generation    (名詞)  レポート作成
quickly look at ~   (動詞)  (~を)すぐに見る
a series of different  (形容詞) 一連のさまざまな
report         (名詞)  レポート (←学習機能を使用)
similar or widely differing
            (形容詞) 類似しているかまたはかなり異なる

これにより、翻訳結果が次のように変化します。


【ユーザー辞書登録後の翻訳結果】

「レポート作成ダイアログはユーザーにデータ処理システムの類似して
いるかまたはかなり異なる部分についての一連のさまざまなレポートを
すぐに見させます。」

そこそこ意味を推測しやすくなりましたが、文の構造が英語の構造のまま
であるために、日本語として自然でわかりやすい形にはなっていません。

この例文の場合、「レポート作成ダイアログ(無生物主語)は...(人)...に
~を見させる」という形になっています。レポート作成ダイアログという
のは、レポートを作成するために使用するソフトウェア機能です。

無生物主語で始まる英文は、そのまま直訳してもまともな日本語になら
ないことがほとんどで、そのような英文を日本語に翻訳するときは、
多少の意訳をして日本語をわかりやすくする工夫が必要になります。


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(注) 高額な翻訳ソフトが装備する翻訳メモリー機能(ファジーマッチ
機能)や、変数指定型例文登録機能(パターンマッチ機能)などを使用し
て翻訳結果をチューニングする方法もありますが、このメールマガジン
では、あくまでも翻訳エンジンとユーザー辞書を使用した翻訳方法に限定
した場合に、どこまでできるかをテーマとしたいと思います。
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そこで、これをもう少しわかりやすくするために、筆者の Web サイトに
用意した訳出文リライトツール(デモ版)を使ってこの訳文を書き直して
みます。


上記の翻訳結果(訳出文)を以下の URL にあるテキストエリアに貼り付
けて、[リライト実行] ボタンをクリックしてみてください。

http://www.aptransways.net/APL.htm

すると、訳文が次のように書き直されます。


【訳文の自動リライト結果】

「レポート作成ダイアログにより、ユーザーはデータ処理システムの
類似しているかまたはかなり異なる部分についての一連のさまざまな
レポートをすぐに見ることができます。」

まだ完全ではありませんが、かなりわかりやすくなったのではないで
しょうか。

最後に、このリライト結果を自分の手で再修正します。


∇∇∇ 修正例

「レポート作成ダイアログにより、ユーザーはデータ処理システムの
類似している部分またはかなり異なる部分についての一連のさまざまな
レポートをすぐに見ることができます。」


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※ 訳出文リライトツールには多少の柔軟性を持たせてありますので、
試しに名詞や動詞などを別の単語に変更してみるとどうなるか、遊んで
みてください。

―――――――<このメールマガジンについて>―――――――――――
このメールマガジンでは、毎回さまざまな英文を翻訳ソフトに翻訳させて、
ユーザー辞書のチューニングや自作ツールによって翻訳品質が大幅に改善
する事例を紹介しています。例文は、一般文、時事英文(ニュース記事)、
技術文(IT 分野を中心とした理科系全般)など、さまざまな分野の英文
から選んでいます。

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ご意見・ご感想・ご要望は → kawa@aptransways.net
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  編集後記
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翻訳を本業にするようになってから、筆者の場合は耳や口がすっかり退化
していまい、今では英会話がすっかり苦手になってしまいました(かつては
会話が仕事の主体だった時期もありましたが)。「読み書き」オンリーが
長く(20年以上)続いた弊害です。

「このままではイカン!」と思うことも多いので、最近はまた NHK の
語学番組(「ニュースで英会話」や「英語でしゃべらナイト」など)を
録画して後で空いた時間に見たりしています。

現状では会話の必要性がまったくないのですが、いつどこで突然必要に
迫られるかわからないので、せめてヒアリング力だけでもある程度は
獲得・維持しておきたいと思っています。


次回は、11月11日(金)から11月18日(金)の間のどこかで配信する予定
です。


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