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No0015

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   英日翻訳ソフト = チューニングすればこんなに良くなる!

     No.015  2006.05.24      http://www.aptransways.net/
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バックナンバー  →  http://www.aptransways.net/mmagtop.htm


読者の皆様、ご購読ありがとうございます。
メルマガ発行者の kawa です。


今回の例文は、日本の宇宙開発計画に関する記事です。


今回の例文
∞∞∞∞∞

Japan's space agency has set up a team to send an unmanned mission 
to the surface of the moon, possibly within the next 10 years, 
officials said Wednesday. Keiji Tachikawa, chairman of the space 
agency JAXA, provided no further details of the composition of the 
team, but said he hoped the mission would be launched within a 
decade. --- SPACE.com  2006/04/12


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

上の例文を翻訳ソフト(L社製)の初期設定で翻訳すると、次のような
訳文が出力されました。


「日本の宇宙局は、多分次の10年以内に、月の表面に無人のミッション
を送るためにチームを設立しました、と当局者が水曜日に言いました。
Keiji Tachikawa 、宇宙局 JAXA の会長、はチームの作文のさらなる詳細
を提供しませんでしたが、彼がミッションが10年以内に開始されるであ
ろうことを希望したと言いました。」


∇∇∇

これに対して、以下の単語(複合語)をユーザー辞書に登録します。
このとき、必要に応じて訳語選択や学習機能も使用します。


  space agency         (名詞)    宇宙開発機関
  unmanned mission     (名詞)    無人探査機
  surface of the moon  (名詞)    月面
  possibly             (副詞)    できる限り (←学習)
  chairman             (名詞)    理事長
  space agency JAXA    (名詞)    宇宙航空研究開発機構(JAXA)
  composition          (名詞)    構成 (←学習)
  mission              (名詞)    探査機
  launch               (動詞)    打ち上げる


すると、翻訳結果が次のように変化します。


「日本の宇宙開発機関は、できる限り次の10年以内に、無人探査機を
月面に送るためにチームを設立しました、と当局者が水曜日に言いました。
Keiji Tachikawa 、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の理事長、はチームの
構成のさらなる詳細を提供しませんでしたが、彼が探査機が10年以内に
打ち上げられるであろうことを希望したと言いました。」


∇∇∇

この訳文を、筆者の Web サイトに用意した訳出文リライトツール
(試作版)を使って書き直してみます。


上記の翻訳結果(訳出文)を以下の URL にあるテキストエリアに貼り付
けて、[リライト実行] ボタンをクリックしてください。

http://aptransways.net/APL.htm



すると、訳文が次のように書き直されます。


「日本の宇宙開発機関は、できる限り次の10年以内に、月面に
無人探査機を送るために(ための)チームを設置したと水曜日に当局者が
語った。Keiji Tachikawa 、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の理事長、は
チームの構成の詳細には触れなかったが、10年以内に探査機を打ち上げ
たいと語った。」(である調/だする調)



ずいぶんわかりやすくなったと思いますが、このリライト結果をさらに
自分の手で再修正します。


∇∇∇

「日本の宇宙開発機関は、できる限り次の10年以内に月面に無人探査機
を送るためのチームを設置したと、水曜日に当局者が語った。宇宙航空
研究開発機構(JAXA)のタチカワケイジ理事長は、チーム構成の詳細には
触れなかったが、10年以内に探査機を打ち上げたいと語った。」



いかがでしょうか?。ユーザー辞書に単語を登録したり学習させたり
するチューニングを行うだけでも、翻訳結果がずいぶんわかりやすくなり
ます。

ユーザーのチューニング作業だけであらゆる分野に対応させるのは困難で
すが(現実的でない)、翻訳の対象分野を自分の興味のある分野に限定す
れば、チューニングを繰り返しているうちに、翻訳結果の質がどんどん
良くなるのを実感できると思います。


訳出文リライトツールには多少の柔軟性を持たせてありますので、試しに
名詞や動詞などを別の単語に変更してみるとどうなるか、遊んでみてくだ
さい。


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―――――――<このメールマガジンについて>――――――――

このメールマガジンでは、毎回さまざまな英文を翻訳ソフトに翻訳させて、
ユーザー辞書のチューニングや自作ツールによって翻訳品質が大幅に改善
する事例を紹介しています。例文は、一般文、時事英文(ニュース記事)、
技術文(IT 分野を中心とした理科系全般)など、さまざまな分野の英文
から選んでいます。

バックナンバー: http://www.aptransways.net/mmagtop.htm
ご意見・ご感想・ご要望は →  kawa@aptransways.net
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  編集後記
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次回配信は、5月30日(火)の予定です。


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英日翻訳ソフト = チューニングすればこんなに良くなる!  No.015
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配信解除は以下のアドレスから読者様ご自身でお願いいたします。

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No0005

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   英日翻訳ソフト = チューニングすればこんなに良くなる!

     No.005  2006.03.19      http://aptransways.net/
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読者の皆様、ご購読ありがとうございます。
メルマガ発行者の kawa です。


今回の例文は、接続詞 "because" が使われているという点で、第 3 号の
例文とよく似ています。


今回の例文とその目標訳
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

【例文】

They say Mr. Clark has nothing to do with the accident because he 
was in another place when it happened. 


【目標訳】

クラークさんはその事故とは関係がないと言われています。なぜなら、
事故当時、彼は別の場所にいたからです。



∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

上の例文を翻訳ソフト(L社製)の初期設定で翻訳すると、次のような
訳文が出力されました。


【初期設定での翻訳結果】

「(彼・それ)らは、彼が、それが起きたとき、もう1つの場所にいた
から、クラーク氏が事故に何も関係を持っていないと言います。」



△△ 第 3 号の例文と同じですが、文の先頭部分で「彼」とか「それ」
とかを繰り返されても、何の話なのかすぐにはわかりません。この例文の
場合も、やはり後半を先に訳してからその後で前半を訳すからわかりにく
くなってしまう例の 1 つです。


このような場合は、目標訳のように前半を先に訳してから後半を訳すとわ
かりやすくなるのですが、一般的に翻訳ソフトは後ろから先に訳してしま
う傾向があります。どうして改善しないのか、よくわかりません。


今回は、ユーザー辞書に登録すべき単語も特にありません。
単語レベルでは、ほとんど改善の必要性はないと言えます。


あとは、ユーザーが自分の手でこの訳出文を修正することになります。


----------------------
(注)  高額な翻訳ソフトが装備する翻訳メモリー機能(ファジーマッチ
機能)や、パターンマッチ機能などを使用して翻訳結果をチューニングす
る方法もありますが、このメールマガジンでは、あくまでも翻訳エンジン
とユーザー辞書を使用した翻訳方法に限定した場合に、どこまでできるか
をテーマとしたいと思います。
----------------------


通常は、この結果で妥協するしかないわけですが、これをもう少し読みや
すくするために、ここで筆者の Web サイトに用意した訳出文リライト
ツール(試作版)を使ってこの訳文を書き直してみます。


上記の翻訳結果(訳出文)を以下の URL にあるテキストエリアに貼り付
けて、[リライト実行] ボタンをクリックしてみてください。

http://aptransways.net/APL.htm



すると、訳文が次のように書き直されます。


【訳文の自動リライト結果】

「クラーク氏(クラークさん)は、事故とは何も関係がないと言われて
います。なぜなら、それが起きたとき、彼は(が)別の(もう1つの)
場所にいたからです。」



いかがでしょうか?。目標訳に近い訳文になり、かなり読みやすくなった
のではないでしょうか。

この訳出文リライトツールには多少の柔軟性を持たせてありますので、
試しに名詞や動詞などを別の単語に変更してみるとどうなるか、遊んでみ
てください。


あとは、必要に応じてユーザーが自分の手でこの修正文を再修正すること
になるかと思います。


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  編集後記
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創刊以来、今回はじめて日曜日に発行しました。
今のところ、6 日間隔で発行しているのですが、そのために
発行日(曜日)が 1 つずつシフトしていく感じになっています。

つまり次回は土曜日発行になる予定です。


しばらくはこのペースで続けようかと思っていますが、一時的に
発行ペースを上げることがあるかもしれません。もし土日は避けた方が
良ければ、いつでも変更します。


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英日翻訳ソフト = チューニングすればこんなに良くなる!  No.005
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No0003

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     No.003  2006.03.07      http://aptransways.net/
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読者の皆様、ご購読ありがとうございます。
メルマガ発行者の kawa です。


今回の例文は、英語の教科書に出てきそうな一般的な文です。


今回の例文とその目標訳
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

【例文】

Mr. Yamada began to substitute a bicycle for a motorcycle to go to 
work because he thought it was important to keep the air clean. 

【目標訳】

山田さんは、仕事に行くのにバイクの代わりに自転車を使い始めました。
空気をきれいに保つことが重要だと考えたからです。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

上の例文を翻訳ソフト(L社製)の初期設定で翻訳すると、次のような
訳文が出力されました。


【初期設定での翻訳結果】

「彼が空気をきれいに保つことは重要であったと思ったから、山田氏は仕
事に出かけるために自転車をオートバイの代わりに用い始めました。」



△△ いきなり「彼」から始まっても、「彼って誰?」という疑問を持っ
てしまいます。これは、後半を先に訳してからその後で前半を訳すからわ
かりにくくなってしまう例の 1 つです。


このような場合は、目標訳のように前半を先に訳してから後半を訳すとわ
かりやすくなるのですが、一般的に翻訳ソフトは後ろから先に訳してしま
う傾向があります。残念!


とりあえず、以下の単語をユーザー辞書に登録します。
このとき、必要に応じて訳語選択や学習機能も使用します。


  motorcycle (名詞)    バイク


(注:この単語の場合は学習機能を使用しました。)


すると、翻訳結果が次のように変化します。


【ユーザー辞書登録後の翻訳結果】

「彼が空気をきれいに保つことは重要であったと思ったから、山田氏は仕
事に出かけるために自転車をバイクの代わりに用い始めました。」



↑ 単語(名詞)が 1 つ変わっただけで、ほとんどは元のままです。

わかりにくいことにはまったく変化ありません。
もう少しどうにかして目標訳に近づけたいのですが、ユーザー側でできる
辞書のチューニングは、普通はここまでです。

あとは、ユーザーが自分の手でこの訳出文を修正することになります。


----------------------
(注)  高額な翻訳ソフトが装備する翻訳メモリー機能(ファジーマッチ
機能)や、パターンマッチ機能などを使用して翻訳結果をチューニングす
る方法もありますが、このメールマガジンでは、あくまでも翻訳エンジン
とユーザー辞書を使用した翻訳方法に限定した場合に、どこまでできるか
をテーマとしたいと思います。
----------------------


通常は、ユーザー辞書に登録した後の翻訳結果が良くなればそれで妥協す
るわけですが(妥協せざるをえない)、これをもう少し読みやすくするた
めに、ここで筆者の Web サイトに用意した訳出文リライトツール(試作
版)を使ってこの訳文を書き直してみます。


上記のユーザー辞書登録後の翻訳結果(訳出文)を以下の URL にあるテ
キストエリアに貼り付けて、[リライト実行] ボタンをクリックしてみて
ください。

http://aptransways.net/APL.htm



すると、訳文が次のように書き直されます。


【訳文の自動リライト結果】

「山田氏(山田さん)は、仕事に出かけるのにバイクの代わりに自転車を
使い始めました。空気をきれいに保つことは(が)重要だと思ったからで
す。」



いかがでしょうか?。目標訳に完全一致とまではゆきませんが、かなり読
みやすくなったのではないでしょうか(試しに名詞や動詞などを別の単語
に変更してみてどうなるか、遊んでみてください)。


あとは、必要に応じてユーザーが自分の手でこの修正文を再修正すること
になるかと思います。


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 創刊後であれば OK です。
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  編集後記
□―――――――□

サイトの方でブログを始めました。

とりあえずは、リライトツールの開発状況や更新状況を中心に書いていく
予定ですが、そのうちに別のことも書き始めるかもしれません。


サイト → http://aptransways.net/


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英日翻訳ソフト = チューニングすればこんなに良くなる!  No.003
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No0001

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   英日翻訳ソフト = チューニングすればこんなに良くなる!

     創刊号 (No.001)  2006.02.23   http://aptransways.net/
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はじめまして。
発行者の kawa です。

ご購読いただき、大変ありがとうございます。

今回は創刊号ですので、少し長めになりますが、最後までご覧いただけれ
ば幸いです。


このメールマガジンでは、現在市販されている英日翻訳ソフトの有効な活
用法について考え、翻訳精度を上げるための試行錯誤の事例や有効活用の
例を紹介したいと思います。


最近では、購入したパソコンに翻訳ソフトがあらかじめ組み込まれている
ことも多くなってきました。そうでなくても、翻訳ソフトの価格は以前よ
りもずいぶんとお手頃になりましたので、軽い気持ちで購入してパソコン
にインストールされている方も多いことでしょう。こういう状況になった
背景には、インターネットやブロードバンドの普及があります。


ですが、その翻訳ソフトを有効に活用できているケースがどのぐらいある
でしょうか?"ほとんど活用されていないのでは?"というのが、筆者の
推測です。


その原因は、

・翻訳結果が期待はずれで、わけのわからない日本語しか出てこない(即
戦力に欠ける)。
・ユーザーに求められる利用テクニックのハードルが高い。

ということにあると考えられます。


正直な話、この2つとも事実だろうと思います。
もちろん、翻訳ソフトのメーカーさんはどこも、より自然で正確な日本語
が出るように日々努力を続けていただいているに違いありませんが、最先
端の人工知能技術を適用しても、人間が使う自然言語のすべてをコンピュ
ータで正確に翻訳するのはそんなに簡単なことではないのでしょう。


では、提供された翻訳ソフトがそのままの状態で役に立たなかったからと
言って、まったく無用のソフトウェアなのかというと、けっしてそうでは
ありません。一定の条件の基でそれなりのノウハウをもって使うことで、
かなり役に立つソフトウェアに変身できるというのが筆者の考えであり、
実感でもあります。


翻訳ソフトは、使い込めば使い込むほど利用者が期待する結果に近づくタ
イプのソフトウェアです。もちろん、現段階での限界はありますが、利用
者の使い方と条件次第では驚くほど翻訳結果が改善することがあります。



このメールマガジンでは、翻訳ソフトを積極的にチューニングすることに
より、ユーザーの調整作業だけでもまだまだ翻訳結果を大きく改善できる
ことを、多くの事例(文例)を使って紹介したいと思います。


使用する翻訳ソフトについては、筆者が所有する 5〜6 種類の製品を、
メーカーを問わずできるだけバランスよく使いたいと思います。


個々の製品の操作方法については、このメールマガジンではできるだけ扱
わないことにしたいのですが、具体的な例文や翻訳例を毎回示していく予\n定ですので、特定の製品に固有の操作や機能について言及することがある
かもしれません。


また、翻訳ソフトだけではコントロールできない部分(訳文の一部)を読
みやすい日本語に自動的に書き直すツールの試作版を筆者の Web サイト
上に用意しました。すべての翻訳ソフトに対応しているわけではありませ
んが、これを使うことで翻訳文がどのように変化するかもメールマガジン
で紹介する予定です。


発行周期は「不定期」としていますが、できるだけ 1 週間に 1〜2 回ぐ
らいのペースで発行してゆきたいと考えています。


ちょっと堅苦しい前置きになりましたが、ここから今回の後半部分に移り
ます。


後半部分は具体的な例文を使った内容ですが、第 2 号以降もだいたいこの
後半部分のようなフォーマットになる予定です。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


では、具体的な例文を使って翻訳ソフトの翻訳結果をチューニングしてみ
ます。


今回の例文とその目標訳
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

【例文】

The moon may become a place where, because of its weak 
gravitational attraction, the more far-reaching expeditions of 
the future will be launched. 

【目標訳】

月は、その引力が弱いことから、未来のより遠い宇宙空間への旅の出発地
として絶好の地となるでしょう。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

上の例文を翻訳ソフト(L社製)の初期設定で翻訳すると、次のような訳
文が出力されました。


【初期設定での翻訳結果】

「月が、その弱い重力の呼び物のために、未来のいっそう広範囲の遠征が
開始されるであろう場所になるかもしれません。」



↑ なんだかわけのわからない日本語です。


そこで、以下の単語をユーザー辞書に登録します。
このとき、必要に応じて訳語選択や学習機能も使用します。


  gravitational attraction (名詞)    重力
  far-reaching (形容詞)              遠大な
  expedition (名詞)                  探検旅行



すると、翻訳結果が次のように変化します。


【ユーザー辞書登録後の翻訳結果】

「月が、その弱い重力のために、未来のいっそう遠大な探検旅行が開始さ
れるであろう場所になるかもしれません。」



↑かなりわかりやすくなりました。

でも、まだ目標訳には及びません。
もう少しどうにかして目標訳に近づけたいのですが、ユーザー側でできる
辞書のチューニングは、普通はここまでです(注1)。

あとは、大体の意味がわかるのでこれで妥協するか、あるいは必要ならユ
ーザーが自分の手でこの訳出文を修正することになります。


----------------------
(注1)  高額な翻訳ソフトが装備する翻訳メモリー機能(ファジーマッチ
機能)や、パターンマッチ機能などを使用して翻訳結果をチューニングす
る方法もありますが、このメールマガジンでは、あくまでも翻訳エンジン
とユーザー辞書を使用した翻訳方法に限定した場合に、どこまでできるか
をテーマとしたいと思います。
----------------------


通常は、ユーザー辞書に登録した後の翻訳結果が良くなればそれで妥協す
るわけですが(妥協せざるをえない)、これをもう少し読みやすくするた
めに、筆者の Web サイトに訳文の一部を自動的に書き直すツール(試作
版)を用意しました。


そこで、上記のユーザー辞書登録後の翻訳結果(訳出文)を以下の URL 
にあるテキストエリアに貼り付けて、[リライト実行] ボタンをクリック
してみてください。

http://aptransways.net/APL.htm



すると、訳文が次のように書き直されます。


【訳文の自動リライト結果】

「月は(が)、その弱い重力のために、未来のより遠大な探検旅行を開始
する場所になるかもしれません。」



いかがでしょうか?。目標訳に完全一致とまではゆきませんが、かなり読
みやすくなったのではないでしょうか。


目標訳には一部意訳している部分がありますので、さすがに翻訳ソフト
(翻訳エンジン)では困難な要素もあります。


ここで紹介した自動リライトツールは筆者が自作したツールですが、まだ
まだ力不足です。今後、役に立つ場面を増やすために、より多くの方々の
意見を反映させつつ、汎用性を考慮しながら改善を重ねたいと考えていま
す。


試しに、「月」とか「探検旅行」などを別の単語に変更してみてどうなる
か、遊んでみてください。



□―――――――□
  編集後記
□―――――――□

メールマガジンの発行を思い立ってからずいぶん時間が経過しましたが、
ようやく創刊号を発行することができました。

ネタ(題材)はほぼ無限にありますので、気長に続けたいと思っています。



∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
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